事業の磨き上げ
DCF法による企業価値評価の概要
・あなたは、自社又はご自身の事業の価値を評価する指標として何を思い浮かべるでしょうか。「のれん代」という言葉をよく耳にすると思いますが、実はこれは簿記・会計上の帳簿処理の集合体を示す用語で実態は不明確です。従って、この概念だけに頼ってバラ色の自己評価額を想像すると大きなリスクとなる場合があります。
・M&Aコンサルタントの視点からは、Discounted Cash Flow(DCF)法 で企業価値を査定するのが一般的です。但し、これも業種や業態や事業規模によります。あくまでも、他に様々な評価手法がある中の一つです。しかし、非上場企業で同類型でご規模の比較先が少ない諸規模企業の評価には一定の客観性があります。
・DCF法では、帳簿や株価や預金残高などで明確になる有形資産と、無形資産に対して評価して行きます。特に、後者は全体の企業価値を逓減してしまう事がある為注意が必要です。

無形資産として評価される主な項目

建設業・解体業・産廃収運・許認可系事業におけるDCF法の対象となる無形資産(実務で重視される順)
ここで、建設業や解体業の無形資産に対する具体的な評価項目を掲げてみます。
| 評価対象分野 | 具体例 | |
| ① | 許認可価値(許可継続性・更新の確実性) → 許可の存在はキャッシュフローの源泉であるため、事実上“最大の無形資産” 評価観点:許可維持要件の充足状況、経営業務管理責任者/専技/財産要件、直近指導歴、行政処分歴、許可更新の確度 | 建設業許可(般・特) 解体工事業登録 産業廃棄物収集運搬許可(積替保管含む) 産業廃棄物処分許可 浄化槽工事業、電気工事業など業法許可 |
| ② | 顧客基盤・受注パイプライン(案件創出能力) → 年間キャッシュフローの予測精度に直結 評価観点:受注依存度、顧客集中リスク、売上安定性、解約可能性 | 元請との継続契約 大手ハウスメーカー/ゼネコン/産廃排出企業からの固定受注 ポータル・紹介ネットワーク・協力会 入札参加資格の実績・ランク |
| ③ | 人材・オペレーション資産(属人性の低さ=再現性) → 事業モデルの再現性を左右 評価観点:教育・代替可能性、離職率、労災歴、属人依存リスク | 職長・重機オペ・ドライバー等の職能者の定着 スケジューリング/配車管理オペレーション 施行監理レベルと管理担当者のスキル 現場管理の施工標準・安全管理体制 |
| ④ | ルート・営業権・調達ネットワーク → コスト構造・粗利率に直結 評価観点:調達依存度・代替可能性・特殊単価・長期契約残期間 | 中間処理場・最終処分場との単価契約 砕石・建材・機材等の仕入れ条件 重機・ダンプ・アタッチメントのリース条件 下請ネットワーク(繁忙期の対応力) |
| ⑤ | ブランド・口コミ・地域市場での認知力 → 採用・受注・下請募集に影響 評価観点:競争優位性、新規案件獲得の加速寄与度 | 地域でのネームバリュー 協会加盟歴、自治体案件実績 Google口コミ・求人評価 |
| ⑥ | 技術・ノウハウ・施工マニュアル・独自装備 → 高収益体質かどうかを見抜く指標 評価観点:再現性、陳腐化リスク、技術者依存 | 残置物撤去・選別・内装解体の独自工程 配車・ルート最適化ノウハウ WMS(倉庫管理システム)・クラウド日報システム等の業務効率化スキーム |
| ⑦ | ネット集客およびデジタル資産(近年価値が高騰) → 営業採用コスト削減に寄与する場合が多い 評価観点:リード獲得単価、CVR(コンバージョン率)、継続性 | SEO集客できているWebサイト 「地域名+解体」「地域名+産廃」等で検索上位 LINE/Google広告/紹介動線 問い合わせ→現調→見積→契約フローの自動化 |

| 優先順位 | 評価項目 | 影響度 |
| 1 | 許認可価値 + 顧客基盤 | CFの源泉のため最重要 |
| 2 | 人材・オペレーション | 事業の再現性を担保 |
| 3 | ルート・調達ネットワーク | 粗利率に直結 |
| 4 | ブランド/地域認知 | 新規案件創出に寄与 |
| 5 | 技術・ノウハウ | 収益率向上に寄与 |
| 6 | デジタル資産 | 加速器として評価加点 |
当オフィスのサービス
事業承継・M&A支援ご利用プラン
M&A_FAサポ―トと磨き上げ支援の2つのサービスを提供します
FAサポートプラン(売主支援、買主支援)
| M&Aのプロセス | 当事務所がご提供する主な業務 |
| バリュエーション | ・譲り渡し側の財務状況 ・非財務状況の分析 ・事業計画書の作成 ・財務状況・非財務状況の分析を踏まえたバリューエーションの実施 |
| デュー・ディリジェンス(DD) | ・各種DDの検討 ・各種DDの実施スケジュールの調整・管理 ・各種DDの実施又は実施支援 ・譲り渡し側における開示資料の整理・作成支援 |
| その他業務(プロセス共通業務含む) | ・プロセス全体にわたる M&A検討の上での必要な情報提供や助言、依頼者からの質疑への対応 ・プロセスのスケジューリング・進捗管理 ・譲り渡し側・譲り受け側間の事務的な連絡も含めた調整 ・譲り渡し側・譲り受け側が行う会議 ・契約調印・決済への立会い |
M&A磨き上げサービス(売主支援)
M&A磨き上げサービスの詳細

| サービスの項目 | 当事務所がご提供する主な業務 |
| ヒアリングの実施 | ・財務状況、非財務状況の分析 、事業計画書の確認 |
| 無形資産6項目現状調査 | ①許認可価値 + 顧客基盤・作成支援 ②人材・オペレーション ③ルート・調達ネットワーク ④ブランド/地域認知 ⑤技術・ノウハウ ⑥デジタル資産 |
| 想定外の損失防御態勢評価 | クレーム対応の遅れによる被害の拡大の防御状況 片面的情報と誤解による出費予防体制 |
| 無形資産透明化レポート | 無形資産の現状を纏めた報告書 |
| 無形資産増強ロードマップ | 改善計画書 |
| 改善経過報告書 | 伴走支援経過の月次報告書 |
ご利用プラン
FAサービスご利用料金表
| 譲渡額 | 手数料率 |
| 5億円以下の部分 | 5.5%(税込) |
| 5億円超~10億円以下の部分 | 4.4%(税込) |
| 10億円超~50億円以下の部分 | 3.3%(税込) |
| 50億円超~100億円以下の部分 | 2.2%(税込) |
| 100億円超の部分 | 1.1%(税込 |
M&A磨き上げサービス
| 料金:月額33,000円(税込み) 期間:6か月~10か月間 相談料 1万円/1時間(相談のみの場合) |
| その他のスポット業務は、別途事前にお見積り致します。 |

